基本理念
私たちの信条 ―大仙美郷介護福祉組合の基本理念―
〔信条1〕 私たちは、誰もがその人らしく生きられる社会を創ります
一方的に守るだけではなく、家族や地域の持つ意思と経験を支えることで、
誰もがその人らしく生きられる社会を創るという使命が、私たちの存在そのものです。
〔信条2〕 私たちは、人々が幸せを得るためには決して時を惜しみません
目の前にいる人もいない人も、私たちが関わる全ての人を幸せにしたい。
その方法は百人百様ですが、共通して必要なものは「時」。
一瞬の「時」、長い「時」、濃い「時」、淡い「時」、
その全ての「時」の折り重なりが「暮らし」。
人々が幸せを得るためには決して時を惜しまないという決意が、私たちの日常です。
〔信条3〕 私たちは、真摯に、公正に、そして心から楽しんで働きます
働く者の安定した精神なくして、良質なサービスの実現は不可能。
真摯に、公正に、そして心から楽しんで働くという姿勢が、私たちの労働の原点です。
〔信条4〕 私たちは、介護と福祉の価値観を新たなものにします
抵抗感、罪悪感、分かりにくさ、面倒臭さを取り除いて、
「なるべく使いたくないもの」から「使える頼りになるもの」へ。
介護と福祉の価値観を新たなものにするという挑戦が、私たちの事業目標です。
〔信条5〕 私たちは、地域に頼られる魅力的な人間に成長します
全ては信頼のため。信頼が、地域と職員を強い絆でつなぐ。
地域に頼られる魅力的な人間に成長するという到達点が、私たちの人づくり目標です。
基本理念制定までの経緯
1 制度の変化
平成12年度から介護保険制度が始まり、介護は、「措置」から「契約」へと変化しました。
介護報酬単価は、制度施行当初、高いベースで設定されており、事業運営は比較的安定を保っておりましたが、その後は、減額改定が続き、当組合のみならず、介護保険事業の実施主体においては、厳しい財政運営を余儀なくされているところであります。
そうした中、介護保険事業に求める社会の要求は増す一方であり、安全性や快適性の確保は当然のことですが、それに加え、満足度の高いサービスを実現することが求められるようになり、また、民間企業が事業を行うようにもなりました。
正に市場競争のメカニズムによって、より良いサービスを選択するという時代に入ったということです。
2 組織規模の変化
昭和62年を皮切りに、平成9年、平成13年と運営施設が設置され、当然ながら職員も増加しました。
そして、これまでのようなお互いが見えやすい小さな組織は管理ができても、お互いが見えにくい大きな組織になった今では、単に管理という手法に限界が感じられるようになってきました。
特にこの事業の特性は、典型的な労働集約型であり、管理で縛るよりもむしろ、働く者一人ひとりの判断や個性を重視し、これをベースに、社会から求められる安全とサービスの品質を高めていく、いわば「全員経営」の実践が必要であると考え、そのために必要な取り組みを検討し始めました。
3 同じものを見る
働く者一人ひとりの判断と個性を重視するとは言いながらも、組織の一員として職務に従事する以上は、組織の全構成員が同じ指標に基づいて判断し、その範囲で個性を発揮しなければなりません。
これまで当組合には、条例、規則、訓令といった地方公共団体として持つ当然の規制的ルールはあるものの、もっと組織の根本的な共通指標となる「基本理念」や、それを実際の行動に掘り下げた「行動指針」がありませんでした。
また、情報を共有する仕組みに乏しく、各人が物事を正しく判断できる環境にあったとは決して言い難い状況でした。
何よりもまず、「基本理念」と「行動指針」を定め、更に情報を共有できる仕組みを構築し、それによって、組織の全構成員が「同じものを見る」ことができる状態をつくることが必要であると結論付けられました。
4 基本理念・行動指針の検討は、全職員で
基本理念と行動指針の素案検討は、全職員参加型のワーキンググループを設置して行いました。
制定後の浸透度、理解度、納得度が高くなければ、絵に描いた餅になってしまうからです。
平成22年5月21日からスタートした12班のワーキンググループは、同年7月31日に6つのグループに集約され、更に議論を重ねながら、同年8月31日に各グループから選出された代表者6名に管理職4人を加え、10名で構成する代表委員会を設置しました。
代表委員会では、各ワーキンググループから提出された報告を受けて、徹底的な議論を行い、同年9月27日に素案を作成しました。
その後、管理者(美郷町長)等の検討を経て、同年10月1日付けで、正式に制定されたところです。
5 制定後の取り組み
いくら情熱を持って制定されたものでも、月日がたてば薄れてしまうものです。
当組合では、一定のサイクルで、アンケート、アンケートミーティング、具体行動ワークショップなどを開催し、また平行して、情報共有の仕組みの一つとして平成22年7月から発行を開始した「庁内報」の活用を図るなど、基本理念と行動指針について深く考える機会を設けることで、いつまでも私たちの拠り所として大切にしていく決意です。